《澁谷鴬谷環境裁判》5月15日いよいよ始まる!

     皆さまの心からの応援をお願いいたします
私たちの暮らす渋谷区鴬谷・猿楽・鉢山地区は、東京の中心にありながら豊かな緑と遺跡のある文教地区であり、渋谷区憲章には、自然と文化の安らぎのまち、創意あふれる生活文化都市を目指すと掲げられております。
 しかし東京都と渋谷区は、緑と自然が溶け合った豊かなエバーグリ−ンパークホームズ跡地を、総合設計制度によって開発行為を住友不動産㈱に許可しました。
 この開発により、2万年前の旧石器時代から縄文・弥生時代へと受け継がれてきた、われわれの人類の歴史を辿る、学術的、文化的にも貴重な複合遺跡は完全に破壊されつくされました。
こうして、自然と緑に包まれていた環境は、鉄とセメントで固められた6階建て10棟のマンション群は、戦艦のような威圧感を与えます。
 この『渋谷鴬谷計画』の開発許可処分の無効と、取消を求める裁判がいよいよ開始されます。
 私たちは、開発処分者の桑原敏武渋谷区長を被告とした、許可の無効と取消を東京地方裁判所に申し立てました。
 区長の許可した開発許可処分の違法は以下の通りです。
1. 開発許可のない者(渋谷区長)による許可
2. 予定マンションの用途制限違反(第2種低層住宅地域)
 建ぺい率60%→70%(角地10%緩和を受けて)
容積率(200%オーバー)、高さ制限(12メートル→20メートル)
3. 道路・公園・広場・空地などの配置の不適切性
4. 用途配分、緩衝帯の配置の不適切性
5. 植物の生育確保の不適切性(既存樹木の大半を伐採)
など、自然と緑の環境確保のために立ち上がりました。

・公判日/5月15日(金)午後1:30
・場 所/東京地方裁判所 5階522号法廷
・交 通/営団地下鉄線・霞ヶ関駅
    皆さまの傍聴をお願いいたします

《 渋谷区鶯谷環境を守る会》竹居治彦  三村隆彦
150−0032 渋谷区鴬谷17-1 tel:03-3476-5521 fax03-3476-5524


緑の季節に、地上の砂漠化により木々の落葉現象
連日の大型ダンプカーによる土砂の搬出作業が終わると、クレーンの操作とともにミキサー車や資材運搬車が、狭い区道を我が物顔で走り回る。
ところで工事の敷地内では、緑の季節になっても低木の木々が成長を止め、落葉現象を起こしている。これは開発にともなう地下水系の分断による、地上の砂漠化であるといえる。開発地と地続きの地点でも同様な被害を見せている。
写真は同一地点・同一季節の、一昨年と今年の比較


上の写真は万年塀が判別しがたいほどの枝ぶり


下の写真は、成長が止まった様子が一目でわかる。


これが保存林!遺跡通りの醜悪なシンボル

08年7月6日の暑い季節、開発業者は工事現場のエントランスに、「損傷」樹木の代替えのため、余所から持ち込まれた赤松は、全身を養生の包帯で巻かれて移植され、「保存林」のプラカードは下げられていますが、自ら破壊した環境のなかで気息奄々とその姿を晒しております。そして2本は確かにその後追加移植されましたが、これらは渋谷区の指定した「同等」の保存樹に匹敵するでしょうか。
これは、この開発計画が東京都、渋谷区、住友不動産西松建設の談合を象徴するものであり、また法令に背く計画の動かせない証拠であり、遺跡通りの醜悪なシンボルであります。(写真上)


(写真下は)開発工事が始まる前のエントランス周辺の風景。